さわやかに千鳥足。

おっさん

酔っ払ったオヤジを転ばないようにうまく歩かせるゲーム。
マウスを左右に動かして、距離を稼いでいくヤツ。
ちなみにオレは50Mを過ぎた辺りからオヤジの顔が無性にハラが立つのでそれ以上は行けない。
やはりこのゲームは自分も酔っ払ってやるものだと思いつつ、何故か最近、酒を絶ってる自分がいたりする。このところめっきりと暑くなり、ビールがうまい季節だが、あえてそんなくだらないことに挑戦している。もちろん、どこからも賞金は出ない。

最近の出来事をいくつか・・・。
先日、日本人のクソガキが母親と来店してきた。幼稚園ぐらいのガキんちょは入ってくるなり、おれの事を"おじちゃん"などと呼んできた。中学生にも見間違えられる爽やかな好青年のおれがだ。一瞬、耳を疑ったが、クソガキの無意味に澄んだ目はしっかりとおれを捉えていた。きっと何も入っていないだろうアタマを支える首根っこをひねってやろうかとも思ったが、爽やか好青年はそんな事はしない。かわりに日本語が分からないフリしてやった・・・。
母親が父親以外の男の人はみんな”おじちゃん”って呼ぶんですよ!とブッシュ並みのその場しのぎの言葉でおれに理解を求めてきた。おれは爽やかな笑顔を絶やさず、それを受け入れるフリをした。じゃぁ、あんたの娘は自分の同級生の男の子たちのことも”おじちゃん”って呼ぶのか?なんて思ってても爽やかな男は決して口にはしない。


あと、今日は日本のおばはんが集団でやってきた。意味不明の言葉を発して入ってきたので、チャイニーズかとも思ったが、日本人だった。
その中のおばはんがオレにこう言った。
『何で、日本円使えない店が多いの?』と・・・。
オレは自分が知らないうちに日本に帰ってきたのかという錯覚に陥った。

くだらない話ついでにもうひとつ。
仕事を終え、4リットル79セントの水を買い、コンドのエレベーターに乗ったときのこと。乗ってからほんの少し経った時、ぷちっと眉間から音がした。すぐにつつーと流れ落ちる赤い血潮に卒倒しそうになりながらもエレベーターから降りるなり、部屋まで猛然とダッシュした。多分、真面目に走ったのは十年ぶり、そして鼻血を出したのも十年ぶりだろう。いや、もっとか・・・。そんな稀なことをたった数秒でやり遂げた自分を心から褒めてあげたい。

酔っ払いオヤジ:http://www.wagenschenke.ch/