ケベック・シティ旧市街。

rkhonda2004-10-12

朝、少し遅く起きて、旧市街に散策に出かけた。ケベックの旧市街は世界遺産にも登録されている。
まず最初に向かったのが、昨日暗い中、道に迷ったときに美しくライトアップされているおかげで目印になったLe Chateau Frontenac。
川を見下ろす崖の上にそびえるシャトー風のホテル。Banffの“Banff Springs Hotel”同様、カナダを代表する風景のひとつとして世界的に有名なところ。1893年のオープン以来、ここを舞台に様々な歴史的ドラマが生まれていたようで、中でも最も有名なのは日本本土への攻撃などをチャーチルルーズベルトが話し合った第二次大戦中の連合軍の会議場になったこと。
あと確かブルース・ウィリスマシュー・ペリー*1主演の“Whole NineYards”*2でも砦の上から見下ろすような形でこのホテルを入れた風景が画に収まっていたと思う。こっちに来て、たまたまやっていたその映画のおかげでここに行くこと決めたぐらいだから、その映像はとにかくキレイ。でも違ってたらゴメン。
城壁のような壁に囲まれた街は、ドイツなどのヨーロッパにはところどころに残っているようだけど、アメリカ大陸のメキシコ以北で残っているのはここだけらしい。正確には城を中心とした城郭都市ではなく、英仏の植民地争いや独立直後のアメリカの侵入に備えた防護壁で囲まれた要塞都市というのがより近い。
その城壁に囲まれた地域を旧市街といっているようで、今回泊まったホテルもその中心にほぼ近い場所にあった。旧市街はその名の通り、歴史的な建物に溢れ、18世紀の世界を存分に楽しむ事が出来る。そして街のどの場所を切り取っても絵になる美しい街並がそこにはある。
シャトー・フロントナックから少し離れたところにCitadell(シタデル)と呼ばれるものがある。これは1820年から30年の歳月をかけて完成した星型の要塞。
建設が始まった当時はアメリカが領土拡張に意欲を見せている時期で、両国間はかなりの緊張状態にあったらしい。この要塞は規模や設備からいっても、当時は最新最強の設備だった。結局、その本領を発揮するような事態には陥らなかったようだけど、現在でもカナダ陸軍の第22大隊の基地になっている。

夜は1675年に建てられた邸宅をレストランに改装した店で食べた。内外装の雰囲気は17世紀のまま。ここではフランス料理の影響を強く受けたケベック料理を食べた。やっぱ、雑な感じのするアメリカ系のレストランとかと比べると、味も雰囲気も格段違う。料理も歴史がある国の方がやっぱりおいしいよね。
満足して眠ったQuebec2日目。

Quebec City, QUEBEC: Au Petit Hotel 泊

 


















ケベックはカナダじゃない!何が違うかって言うと酒への規制がすごく緩い。ヴィクトリアやバンクーバーのあったブリティッシュ・コロンビア州は特に酒の販売に対して政府が厳しく管理している。日本みたいにどこでも酒は買えない。まぁ、日本が自由すぎるんだろうけどね。買ってからもすごく厳しい。例えば花火大会があったらアルコールはその日に持ち運べない。もし持ち歩いているのがバレると没収される。外では日本のように飲酒が一切許されていないカナダだけど、中にはそれを守らない人たちもいて、その酔っ払いを未然に防ぐためのようだけど、その警備も大変らしい。バンクーバーの花火大会も警察の警備費が予想以上にかさんでしまうのを理由に当日になって急に中止になったこともあった。そんな中、ケベックはさすがフランス語圏と言うべきか、どこのスーパーでも売ってるし、ワインはもちろんビールなどのアルコール飲料がかなり安い。酒税がほとんどないからだ。高いのが当たり前で、しかも買える場所も限られる環境に長くいたせいで、何だかすごくうれしい。

*1:フレンズのチャンドラー役

*2:邦題:隣のヒットマン(多分)