さよなら、アメリカ大陸

誰?

ヴィクトリア、バンクーバー、バンフと移り住んで、ケベック・シティモントリオール、オタワ、トロント、ナイアガラとカナダを横断し、ニューヨークに入ってきた。そしてそのNYも今日で最後。
一年に及び滞在した北アメリカ大陸ともお別れ。午後9時、ケネディ国際空港発の飛行機に乗ってロンドンのヒースロー空港へ向かった。

今日の晩ゴハン

ランチを多めに取ったので、夜はピザとビールで済ませた。そのあと、この前行ったアイスクリーム屋に行き、アイスを食べた。相方はここのがすごく気にいったようだ。
大きくてどうやら有名らしい古本屋へ行き、相方は何冊かの本を買った。

ニューヨーク6日目

MetropolitanMuseum

今日は昼頃からセントラルパークにある世界三大美術館にも数えられるメトロポリタン美術館へ行った。館内は世界中のありとあらゆる美術品の数々が時代や国別にうまく配置されていて、それぞれの文化や歴史、芸術を深く知る事が出来る。とにかく、広いので全部くまなく廻ってたら、何日あっても足りやしない。興味がある展示物をいくつか絞って見ることにした。
各部屋にはセキュリティも兼ねたスタッフがそれぞれいて、目を光らせている。当然、その部屋の美術品に対しても、いくらかは詳しい。混んでいなくて、良い人ならそれに対しての説明も聞けるようだ。
そんな中、コンテンポラリー・アートの部屋にいた一人のアフリカン・アメリカンの男の人は自分達に興味を持ったらしく、ずっと話しかけてくる。どうやら日本語を勉強しているらしく、それを使ってみたかったようだ。彼はそれだけに止まらず、見せたいものがあるから、ちょっといいか?とエレベーターまで連れて行った。広い館内にはかなりの数のエレベーターが設置されているが、丁度昼時ということもあってかその前には長蛇の列が・・・。するとその彼がエレベーターの係員に彼らは私の友人だからと列に割り込ませてくれ、待たずにそのままエレベーターに乗る事が出来た。向かった先は屋上だった。エレベーターの中で「あんた、キュレーター(学芸員)なの?」って聞いたら、違うけど何でそんな専門的な用語知ってんの?少し感心した様子で逆に聞かれた。マンガで知ったなんて言えずたまたまだよって笑って答えた。
エレベーターを出ていくと、テラスが広がっていた。そう、この日はニューヨークに来て一番の快晴。にも拘らず、日程の都合でこの日に美術館に来なければいけなかった。彼はこの場所が大のお気に入りのようで、どうだと言わんばかりに嬉しそうな表情でこっちを見ていた。こんなに柔らかく暖かい日の光を浴びたのはニューヨークでは初めてで、心地よく吹く風はとても気持ちが良く、ニューヨークの街並はまた別の表情を見せていた。
彼はそこでも気を使ってくれたのか、ほらアレはマドンナが住んでたマンションだよとかあの建物は誰々が住んでいるっていう事など色々と教えてくれたりした。まぁ、その後それをもっと聞きたがった周りの人たちが集まり囲まれて困っていたんだけどね。ともあれ、彼が見せてくれたのは、人の手で創られたものではない自然というもうひとつの芸術だった。







▼屋上へ案内してくれたスタッフ

▼屋上からの眺め


▼メトロポリタン・ミュージアム近くの公園にあるアリス。コドモがめちゃくちゃなのはどこの国もそうだ。

▼松井も住んでるトランプ・タワー内部

▼大統領選挙終盤戦。これは共和党、つまりブッシュ側のイベント。

▼赤い光で覆われたエンパイアステートビル

▼この日は騎馬隊をよく見かけた。

ニューヨーク5日目

Peace

今日は別に予定もなく、ぶらぶら。せっかくだからと街を歩きながら“フレンズ”で実際に使われていたアパートメントに行った。場所が分かりにくかったが、その場所らしいアパートの前で白人のカップルが写真を撮っていたので聞いてみたら、そうだよと教えてくれた。その後、ついでに“恋愛小説家”の舞台にもなったロケーションへ行った。それから近くにあったおしゃれな雰囲気の本屋で携帯できるのスクラブルっていうクロスワードゲームを飛行機用に買った。NYからLDまでは6.5時間、LDから成田までは多分12時間ぐらいだと思うから、暇つぶしに。
その後、“You've got mail”の舞台になったショップとかを覗いたりした。NYでは数え切れない数の映画やドラマが撮影されているので、その場所を訪れるのもいいかもしれない。もちろんそこに何かがあるわけではないけどね。
あとワールドトレードセンター跡のグラウンド・ゼロにも行って来た。地下鉄の最寄の駅から地上に上がると、違和感を感じずにはいられない。高層ビルに囲まれ、ぽっかりと空いた空間・・・。
高い鉄の柵で囲われた向こう側にはビルの建っていたはずの広大な敷地がみえる。柵の上部には当時の様子を語るパネルがいくつか設置されていて、そこを訪れた人たちはただそれらを読み、何もない跡地をただじっと見つめていた。3年以上経ったが、未だにそこを訪れる人は絶えることなく、アメリカはもちろん世界中から恐らく同じ気持ちを持った人々がそこを訪れているように思う。うっすらと涙を浮かべる者、花を手向ける者、ただ黙って空を見上げる者・・・。カタチはどうあれ、テレビの映像だけでは得ることの出来ない、そこに行かないと感じられない何かが自分に芽生えるのが分かった。
夕暮れ前にパトカーが何十台もグラウンド・ゼロの前に集まってきた。その間、目の前の道路は封鎖され、何事かと思った。消防車も何台か集まっている。数十台が集まった後、ゆっくりとパトカーが一斉に走り出した。何事も無かったようにまた道路には車が行きかう。多分、警察官達もそこに行くことにより、何も言わなくても意思の統一が図れるんだろうと思った。

現場の目の前にある教会の墓石にはこう記されてあった。
“THEY ARE IN PEACE”

それから世界の金融を握っていると言っても過言ではない“WALL Street(ウォール街)”へ行った。別に名所があるわけでもないけど、何となく近かったから。
通りには仕立てのいいスーツを着た男たちが颯爽と歩く姿とおれみたいな観光客が入り乱れていた。ここもテロの標的となる可能性がかなり高いとされているようで、警官の数もかなりあった。しかも付近を歩いている警官の手にはみんな大きなライフル銃があった。これまでもテロが狙いそうな自由の女神とかにも警官はいたけどそんなものは持っていなかった。世界の金融の中枢であるだけに警備も他とは違うようだ。

ブルックリンブリッジの見えるところでランチをとり、チャイナタウンに向かった。ビルはレンガ造りのマンハッタンのおしゃれなアパートメントの装いに中国語の看板がやたらめったら取り付けてある。チャイナタウン独特の匂い(海産物の乾物など)とアジア人で溢れた街は活気と様々な欲に満ちていた。最近、北米一の規模になったNYのチャイナタウン。その勢いはとどまることを知らず、どんどん成長し続けている。
それから隣接するリトルイタリーに行ったが、可哀相なぐらいチャイナタウンに押されていて、青息吐息と言った様子。あと何年かでなくなってしまうかもしれない。
それからアーティスト達が集うSOHOをぶらぶらし、タイムズスクエア周辺へ向かった。ここが一番、活気があってスキだ。

▼They are in Peace

▼NO WAR

▼鉄骨の十字架

ウォール街


▼チャイナタウンの様子