ある夜・・・

Mr.巻き舌

この前知り合ったオランダ人?の友達の所に飲みに行った。うちから歩いて行けるぐらいだからすごく近い。と言っても20分ぐらい歩くんだけど・・・。車は当然持ってないし、地下鉄もこの街にはないから移動手段はバスと自分の足のみ。だから歩くのもこっちに来て普通に思えてきた。近くの店に飽きると3、40分以上かかるマーケットとかもたまに行ったりしてるぐらい。いやぁ、人間変われるもんやね。でもケータイなくて気にしなくなってきたように何だか徐々に文明から離れていく気がする(笑)
手土産で海苔巻きとビールとワインを買って持って行った。ワインはマグナム(1.5L)のチリワイン。前、働いてた時は3千円以下のワインは試すぐらいで、メシのときはそんなの全くといっていいほど飲まなかったんだけど、ここに来て別に気にしなくなった。今思えばあの頃はちょっと贅沢過ぎたと思う。っていうか気にしなくなったのはこっちに来てワイン飲んでないから舌が忘れてるんだろね。きっと・・・。

彼の部屋は何だかクリスマスとジャングルが混ざったような感じ。薄暗い部屋に一年中飾ってるクリスマスツリーと部屋中に張り巡らされた電飾、それに加え数多くの観葉植物、様々な国のオブジェ。それらすべてのレイアウトは日本人の感覚からはちょっと出ない発想かな。いい意味でも悪い意味でも・・・。だからちょっと新鮮。ついでに友達だっていう同じアパートの人の部屋まで案内してくれた。これも全く違う世界。入ってすぐの所にある湯沸しとかの機器が置いてある機械室みないな所を改築したコンピュータールーム。何故か天井一面が基盤で覆われていてしかもそれが全てつながっているらしく何かが動くらしい。アキバみたい。それから日本の古くて寂れた旅館とかにありそうなレトロな感じのピンボール台(それぞれ奥行きが2M)が3台。そのすぐそばのキッチンにはコカコーラの数多くのコレクション。これも『何でも鑑定団』とかに出せばきっと高いんだろなっていう感じのモノばかり。ただその人はコカコーラが全く飲めないらしく、笑えることに普段はペプシしか飲まないって言ってた。デジカメ持ってたから写真撮りたいぐらいおもしろい部屋だったけど何だか怖そうだったからやめといた。何でかって言うとテーブルの上に小さなビニールに入ったアレが入ってて、その後に知ってる日本語あるって聞いたら大麻って即答してたし・・・。日本語知ってるのはそれだけだって言うからその時は大笑いしたけど振り返るとちょっと・・・。自分はそっちには興味ないからねぇ・・・。

部屋に戻ってからは色んな話をしながら飲んだ。日本でのこと、その他の国での出来事。そしてこれから・・・。さすがに色々な国に住んでいただけあってそれぞれの文化の違いなどをきちんと理解しているし、それらをすごく愛していたのも感じた。日本の事もすごく気に入ってて、部屋にいる間ほとんど日本の歌。しかもそれを全部覚えてて歌えるんだよねぇ。歌い始めの歌が振り付きでゲェノタメナァラ〜ニョオボモナカスゥ〜っていうのもきっと彼の中ではツカミなんだろうな。まぁそんなおもろいヤツだけど自分がハーフ(蘭&独)だからっていうことにちょっとコンプレックスを持っているようで、人それぞれ悩みがあるんだなって思った。色々話して、久しぶりに飲んで笑って考えた夜だった。そして何だか世界との距離がずいぶん近くなったような気がした、そんな夜・・・。