ケチャップボーイ・スキャンダル

ケチャップボーイ

米、民主党の大統領候補指名獲得レースではジョン・ケリーが独走態勢を固め、米国民の関心は副大統領候補に移りかけた頃、スーパーチューズデーの前に駆け巡ったこのニュース。
ケリーにとって最悪なスキャンダルが12日夜に炸裂した。ケリーが2001年春から2年間、ある女性と不倫関係にあったというのだ。相手は、AP通信の元社員で、ケリーの下でインターンとして働いていた女性。ケリー氏の要請によって、最近になって米国外に「脱出」しているらしい。
疑惑をスクープしたのは、あの「ドラッジ・レポート」。これはクリントン前大統領とモニカ・ルインスキーの不倫を暴露したことで有名な共和党よりのニュースサイト。 同サイトによると、「ケリー不倫」の情報は少し前から流れており、タイム誌、ABCニュース、ワシントンポスト誌、AP通信などがウラを取るために徹底的な取材合戦が行っていたらしい。 ドラッジ・レポートによると、情報源は女性の友人のタレコミ。昨年暮、「ケリーの大統領候補としての息の根を止めるすごい情報があるわよ」と同サイトの記者に話を持ちかけてきたそうだ。
騒ぎが広がる中、ケリーは13日、報道を次のように否定した
『断固として否定する。ウワサだよ。真実ではない。ピリオド。もう2度とこの件に関してコメントするつもりはない。 』
あぁーあ…言っちゃったよ。大丈夫かなぁ?これでウソだとバレたら終りだよ!?
今回の騒ぎで注目されるのが、先日もこれに触れたケリーの奥さん、テレイザ・ハインツ・ケリーの反応。他の候補なら、不倫疑惑が発覚してもさほどおもしろくないけど、ケリーの場合は奥さんが大変な猛女。無理に日本の政界で例えてみると、真紀子のダンナ、田中直紀に不倫疑惑が発覚したような感じかな。プロ野球界なら野村監督や落合監督がしてしまったようなもの。
昨年、テレイザは女性誌「ELLE」のインタビューに答えて「ジョンが浮気をしたらどうするか」について、ものすごい発言をしてるみたい。この記事はいつの間にかサイトから消されたみたいだけど、テレイザは前のダンナであるハインツ3世にもケリー上院議員にも
『別の女と寝たら、片輪にするわよ。殺しはしないけど、片輪にするから!』
って言ってたらしい。自分を愛し(?)、その上660億の富を自由に使える女が、一転して自分を片輪にすると決意したら…ホラーだね・・・。
このニュースにより17日のウィスコンシン州の予備選で勝てなかったら、指名獲得争いから撤退すると伝えられていたディーンは大喜びだと思うけど時既に遅しって感じかも・・。これを利用して息を吹き返すことが出来るかがみんなのひとつの感心。 指名獲得競争をしている候補の不倫話は、ただのスキャンダルじゃない。危機管理能力という大統領としての重要な資質が問われる問題でケリーがこの問題をどう捌くかが最大の焦点となる。 捌くって言ってもケチャップマネーが動くだけなんだけど・・。
でもこれで海外に逃亡している女が特定されてペラペラしゃべり始めたら、もうケリーの生命線は断たれる。共和党サイドはこれに大忙しだと思う。(仕事しろよ!)女性スキャンダルはクリントンでみんな飽き飽きしてるからね。ほぼ決まりかけて、つまらなくなって来ていた予備選がスキャンダルにまみれて本命さえも足元をすくわれかねない状況に急変・・その陰にブッシュの高笑いが聞こえる。

<Drudgereport>:http://www.drudgereport.com/
<NEWS>:http://news.independent.co.uk/world/americas/story.jsp?story=491211
<NEWS>:http://www.reuters.com/newsArticle.jhtml?type=politicsNews&storyID=4358222