アナゴさんのホクロは右か左か?

rkhonda2004-07-09

最近は暑くなったり、寒くなったりと日に日に変わる気候にちょっとカラダも疲れ気味。
そんな時ふと思い出した。
それはバンクーバーに来てすぐに寿司を食べに行ったときのこと。寿司なんて久しぶりでかなり期待して食べに行った。
店はかなり混んでいて、二人でカウンターに座った。握ってるのは中国人らしく、くだらないジョークを同じくカウンターに座るアメリカ人の若い女かましてた。まぁ、こんなのは日本でも一緒か。
日本に比べ、寿司ネタの数はかなり少なかったが、それでも寿司を食べたって事でちょっと満足していた。むしろ、サーモンは日本よりもうまかったぐらいだ。
あぁ、そう言えば、隣の二十歳ぐらいのカナディアンの男は生魚は食べられないからと、ひたすらカッパ巻きを食っていた。それなら何故すし屋に来たのか聞きたかったのだが、彼のカッパ巻きへの真摯な姿に言葉も出なかった。今思えば彼は本当のカッパだったのかもしれない。次、見かけたらぜひ捕獲したい。少なくともツチノコよりは金になるはずだ。
・・・そんなことより驚いたことがあった。すぐ横でカウンターのうさんくさいオヤジ達が握った寿司たちが注文を受けたテーブルへ運ばれていくのだが、どうもメニューにないアナゴが運ばれていくのだ。
てっきり見落としたと思い、ちくしょーと思いつつ、もう一度メニューを舐めるように見たが、そこにはアナゴのアの字さえ見当たらなかった。
さっきのは幻だろうかと思ったが、また横でアナゴが運ばれていく。今度はそれを眼球が飛び出てしまうぐらい凝視してみた。
それは一見すると、アナゴのようだが、どうやらそれとは少し違うようだった。我慢できずに店員に聞いてみた。アタマの悪そうな店員はそれをイナリズシだという。
まさか!?と次に運ばれてくるイナリらしいモノをさらに見た。シャリにのっているのはどうやら油揚げのようだった。日本のように油揚げにシャリが包まれたものではなく、アナゴのような形状をした細長く茶色い油揚げが、ただシャリの上にのっかっているのだ。
いや、正確にいうのなら、そこにはネタが落ちないように海苔が巻かれるという粋な計らいが何故か施されてあったので、タマゴが一番近い感じだ。とにかく、びっくりだ・・・。
寿司屋でこれほどの衝撃を受けるなど露程も思わなかった。ド肝を抜いたっていう点ではここ最近の出来事で他の追随を許さない。
イナリで思い出したのだが、小学校の水泳の時間、準備体操しているとき、豪快に自らのイナリを海パンからさらけ出していた(急いで着替えてしまい忘れた)清水君は元気だろうか?彼の夢は卒業文集によると“タマゴ取り”らしく、果たしてそれは職業なのかと思ったものだが、彼ならきっとその夢を掴んだに違いない。