お札の価値観

CanadianDollar

日本では確か年末ぐらいまでには新しい紙幣の流通が始まるようだけど、カナダではつい最近お札のデザインが一新された。
それにはホログラムや透かしなど様々な技術が取り入れられている。
カナダでもアメリカドルとまではいかないまでも日本円以上に偽札がよく出回っているらしい。だから大きな店などでは偽札を判別する機械などを取り入れ対応してる。
ただこの機械も決して安いわけじゃない。小さな個人商店やグロッサリーなどではそんな物は買えない。そこで新しいお札には特殊なインクが使われているらしい。
この特殊インク、判別機でもその効果が応用されたもの。これは日本でもそうだよね?でもそれだけではなく、それと別にもうひとつある特殊な効果。
何だかすごそうだけど、そんなすごいものじゃない。それはお札の肖像画の服の部分などの色の濃い所を白い紙とかに擦り付けるとインクが移るっていうちょっとびっくりなお札。(この前、店で日本人が出した100ドル札でやってみた。そしたらすごく色が移ってびっくり。)
日本人の普通の感覚から言えば、お札を擦ったら色が他の紙に移るなんてそりゃニセモノだよって思ってしまうけど、こっちではまるで逆の発想。この方法だったら判別機を持っていないところでもニセモノを判別できるっていうのがウリらしい。多分・・・。
でもね、そんな事なんて偽札を作る側からすればいくらでもやろうと思えばできるんじゃない?インクとかの質を落とせばいいんでしょ!?・・・とか思っちゃいけないんです。
カナダのお札は1000ドル、500ドルっていう高額なものから100ドル、50ドル、20ドル、10ドル、5ドルと数も日本に比べ多い。ただ1000ドルや500ドルの紙幣は一般には流通していないようで、当然オレもまだ見たことない。小切手とクレジットカードの世界だから。
あぁ、この前カナダでの初めてのお給料をもらいました。小切手で・・・。何だかあんまり実感わかなかったけどうれしかったです。カナダでは給料は日本のように月に一度ではなくて月に二回支払われる所が結構あるみたい。今、働いているところも2週間ごとに給料が支払われます。
金遣いの荒い人ならこっちの方がいいのかもね。給料日前の金欠状態が半減するんだから。オレはそんなことないけど。
100ドルや50ドルは日本で言う1万円と5千円にあたるんだけど困ったことがひとつ。特に100ドルみたいな高額紙幣は店が受け取ってくれないところが多いんです。当然、偽札を警戒してのことだけどね。
でもカナダのお金なんですよ!何もカナダでペソや元を使おうってんじゃないんです。それなのに普通には使えないんです。(関係ないけど、この前スーパーに買い物に行ってレジで会計するときに店員が"今、ペニー(1セント)が切れてるから細かい釣りが出せないけどいいか?って聞いてきました。切れてるから払えないとかそんな事、日本じゃありえないけど別に4、5円だったしそのままいいよって・・・。でもやっぱ、おかしいですよねぇ。その店員、次のカナダ人のおばちゃんにも同じこと言ってました。大きな店だったし、つり銭が本当に切れてるわけがなく、店の金庫にはちゃんとあって両替できるはずだろうけど、きっと何人か並んでたからそういう対応をしたんだと・・・。日本じゃありえねぇ事です。そんな事を日本のおばちゃんにやろうものなら大変なことになっちゃいます。)
だからこっちでは100ドルなんて使えないお金より20ドルや10ドル紙幣の方が強いんです。どこでも普通に使えるお金だから・・・。
思うに今さらお札が新しくなったからといって、小さな店とかでは偽札と新札のいたちごっこに交じるつもりなんてないようで、急に受け取るようにはならないんじゃないかなって。だからやっぱり20ドル札が一番エラいんです。
そんなワケで今でもオレには20ドル紙幣は威張ってるように見えるんです。
ちなみにオレが働いてる店では100ドル紙幣は受け付けてます。でもその紙幣を触った回数が年金を払ってない国会議員のおっちゃんたちの数より少ないオレが受け付けてるんですよ。全く馴染みがないし、未だに裏とかにタカラ銀行とか書いてんじゃないって疑ってるオレがですよ!?ニセモノが来ても絶対気づかない自信がありますね、はい・・・。